音楽全般

SKY-HI著「晴れるまで踊ろう」を読んで感じたこと

こんにちは、ヒロシDEATHです。

今回の題名通り、先日SKY-HIさん(以下敬称略)が書いた晴れるまで踊ろうの読みました。
1回目は一気に読んで、2回目は噛み締めながら読んでました。

正直に言うと、私はSKY-HIファンではないです。
AAAの日高さんだということ、その後SKY-HIという名前でラッパーとして活動していたこと、BE:FIRSTのプロデュースを始めたこと程度の知識はありました。
私が過去行ったフェスにも出ていたことあったけど、残念ながら他のステージを見てました。
それは決して嫌いだからと言うわけではなく、自分が聴く音楽の範囲外のものだと思っていたから。
私はバンド音楽が大好きなので、それとはかなりの部分異なる音楽性のSKY-HIのステージを見ようかなという葛藤すらなかったことを覚えています。

私がなぜこの本を読もうとしたか。

それはビバラロック2022でのBE:FIRSTのステージを見たことがきっかけになってます。
ライブ後、いつものような見て感じたことをそのままツイートしてます。


今見返すとなんか恥ずかしいwwww
この時の感覚は、もちろんパフォーマンスが素晴らしかったというのもあったけど、それ以上にしっかりMCをしていたこと。おちゃらけとか変な気負いとかは全くなくて、ロックフェスへ出ることに対して、それぞれの思いをしっかり自分達の言葉で語ってたこと。それは、誰かに言わされたものではないことがすぐわかった。それに対する素朴な感想です。驚いたのはこのツイートに2000いいねいただいたことw

その日のフェスが終わり、振り返りのツイートをした。


最初のツイートに対するいいねの数と多くのリプライによって、自分自身にある認識と違和感を感じた。それは従来のアイドルに対する反応との違い。まー、私自身決してアイドルに詳しいわけではないけど、なんかファンの人達が見ているもの、方向が違う気がした。だから思わず研究したいと言う言葉になったのかも。このツイートにも3700いいねをいただいた。
尊敬してやまないビバラオーガナイザーの鹿野さんとSKY-HIの対談を、サクッと読んだ後の感想。この時点でSKY-HIの考えをものすごく知りたくなってた。BE:FIRSTに対するファンの方々の反応についての私自身が感じた違和感を理解するには、SKY-HIの考えを知ることが肝だとも感じた。

これらのツイートをした際、ファンの方々からいくつかのリプライをいただいた。
その中の一つに、

ここで初めて、やっとBMSGの存在を知ったww
BE:FIRSTはBMSGの所属アーティストで、BMSGはSKY-HIの会社?と言うことは、SKY-HIって経営者?

音楽系の起業を準備している私としては、興味が完全にSKY-HIへと移ったのでしたww
(ロックファンから見たBE:FIRSTの魅力について、別の記事として書きたいとは思ってます。)

ということで、やっとSKY-HI著「晴れるまで踊ろう」の感想文を始めますw

内容についてはネタバレは避けたいのであまり書きません。まだ読んでない方はぜひ読んでみてください。

私がこの本を読んで感じたことは三点あります。

①自分で自分自身を救おうとしたこと
AAAが活動休止となり、SKY-HIとしてその後武道館ワンマンも成功している。一見大成功にも見えるけど本人の意識は違っていた。
日本の音楽業界が取り巻く状況を憂いていた。一部アイドルの存在やサービスのやり方や消費の仕方に大きな疑問を持っていた。SKY-HIは限界が近かった。
でもその場所に留まり活動し続ける。違和感はどんどん大きくなり、自分の居場所がないことをずっと実感し続ける。
その時に気づく。アーティストを目指す多くの子の中にも、自分の居場所がないと思っている人が多いことを。それは過去から続いているシステム側の問題だっていうことをにも気づく。そしてBMSGを作り、世界を目指し始める。。。

ここで一番気になったのが、「自分で自分自身を救うこと」を一番の目的だと言い切っていること。その課題に真正面から取り組んだということ。決して一時的な感情とか、人のために尽くしたいとか、一見格好良さそうな理由でなく、自分の問題を一番に置いて考えているということに強く共感するものがあった
SKY-HIは10年後や、もっと先を見ているように感じる。日本のエンタメ業界のため、というより、自分を含む才能ある全てのアーティストのためになることを本気で考えている。
自分を一番に考えるていうことは決して簡単ではない。その考えが誤って伝わる危険性も含んでると感じる。でも自分を救うためと言い切っている。
じゃないと今後続く長期戦に耐えれない。一時的な思いだけで変えれるようなものではないことは本人が一番わかってるからの発言だとも感じた。この言葉で本気度をリアルに感じた。この人何かやってくれるぞっ、て期待感高まった部分でもあった。

②エンタメ消耗品化への抵抗
SKY-HI自身30歳で武道館に立ち、その時に感じた違和感について素直に語っている。いろんな人と話しても目が合わないような感覚があったと表現している。この違和感を感じつつ、大きなステージを目指していく選択は取れないとも言ってる。
それは、自分がアーティストとして目指しているものと、取り巻く関係者が目指しているものとのギャップ。さらにファンが求めているSKY-HI像とのギャップも感じていたってことなんだろーと理解してる。
その原因は色々あるだろうけど、作られた虚構の存在が強すぎたことなのかも。SKY-HIはこーいうアーティストであるという勝手な定義が、本人の意思とは合わず一人歩きしている、また、SKY-HIにとっての成功とはこーいうものを指しているという、周りの認識とのギャップ。
仕方ない面もあるとは思うけど、音楽は商業である以上セールスというものが重要視される。それも日本の音楽市場はとても大きく、そこでどう振る舞えばセールスが上がるかと試行錯誤するのもごく当たり前のことだと感じる。ただそれが強すぎると、アーティストの消耗品化へ繋がることになっているとも考える。
また、ある程度大きな日本市場で受けることばかりにフォーカスし、その結果世界市場から置いてけぼりになっている現状も嘆いている。SKY-HIはその構図を変えたいと思っている。
それは決して提供者による提供方法だけでなく、受け手の意識の改革も含まれているとも感じてる。彼の見ているものは、10年後に世界市場で通用することや、それよりもっと先の世界だとも感じた。

その表現として、「THE FIRST」が挙げられている。
オーディション風景を番組にすることに対して、脚本も演出も一切なし。参加者が蹴落とされていくのではなく、参加者全員が成長していく様を見せることもコンセプトにしていた。
同様な過去の番組を見ていた者として感じたのは、とても非常識なことだということ。
古くはASAYANなどで、オーディション形式の合宿でデビューメンバーを決めていく企画があった。その番組自体に脚本があったかの情報は持っていないけど、参加者同士の対立やその他揉め事などスキャンダラスな部分が強調されていたことをよく覚えている。アーティスト以外のパーソナリティ部分を過剰に扱っているケースも散見された。ただこれは、それぞれのキャラクターに対して視聴者が感情移入するためには有効な手段だとも感じる。デビュー後のセールスを考えたら、それらのキャラクター付けは決して誤った選択というわけではないとも考えた。ただこれではアーティストの消耗品化は避けられないとも感じた。アーティストのクリエイティビティやパフォーマンスにあまり注目していないことも気になった。
「THE FIRST」は、それら従来のやり方を完全否定した。脚本や演出は一切なし。誰も蹴落とさない、みんなが成長できるよう支援していく。その成長する姿をリアルに視聴者に見せるだけでいい。
SKY-HIのBE:FIRSTに対する接し方にも、かなり共感してる。各自の個性を尊重して、成長を促すような対応。決して説教とかしなそうw
SKY-HIの目指していることは、世界で通用するアーティストを輩出すること。またそれ以前に、アーティストがやりたいことを自由に表現できる場を作ること。その目的を一番においた時の方針だということに対して深い納得感を得られた。

③起業家という選択
一番深く関心して集中して読んだのはこの部分。
SKY-HIは日本音楽業界の古いシステムについて憂いてた。そのシステムに中で、アーティストとして長い間もがいてた。現場を一番知っている。そして自分の居場所だけでなく、自分の居場所がない若手アーティストのためにも行動を始める、起業家として。
それはアーティストとして高みを目指すだけでは成し遂げられない、日本の芸能システムの構造を内側から変えるしかないという考えに至り、そして起業という選択肢を真剣に考え行動していく。
この思考法と行動力、感服するしかない。
想像するに、過去に同様なことを考えた音楽関係者は多数いたと思う。
ただそれを見える形で実行に移した人はほとんどいないはず。簡単じゃないから。日本の音楽業界を変えることなんか簡単ではないから。
ただSKY-HIはそれを本当に実行してしまう。まだスタートしたばかりかもだけど、強い意志を持ち結果を出し始めている。
一アイドルが、一ラッパーがなぜ起業まで考えたかの過程にすごく惹かれた。課題意識が高いだけではなく、きっと頭いい人なんだろーな。(今や私立で最も難関校だとも言われている早実出身だったことを知りさらに納得ww)
日本の音楽業界を変えないと、「自分」も「他人」も救えない。
そのためには、アーティストだけではなく、起業家として活動することも厭わない。行動力も持っている。

冒頭に言ったけど、SKY-HIの音楽は私が聴く音楽の範囲外だと思ってる。ただ、そんなジャンルなんて関係なく、停滞し続ける日本の音楽業界にどんなインパクトを与えてくれるのか、これからより注目したいと思ってる。
彼の現在の最高な表現の結果であるBE:FIRSTの活動にも、今後注目したいと思ってる。もっともっと成長して、輝いていく期待しかない。

めちゃくちゃかっこいい日本人アーティストを、コーチェラとか世界的な音楽イベントで見れる日を楽しみに待ちたいと思ってる。

 

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ヒロシDEATH
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